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本誌『ワンニャンタイムス』に写真を投稿していただく時の注意点

ペットの法律相談所



今回は、住マイルワンから吉村先生に質問させていただいた内容を載せさせていただきました。今年から始まったペットの写真投稿コーナーですが、せっかくお送りいただいた写真が使用できないと大変ですので、いくつか上がった疑問のうち、「撮影された人やペットが漫画のキャラクターのプリントされた服を着ていた場合、それを雑誌の表紙としてもよいか」という質問をしてみました。





 漫画のキャラクターの図柄は、これを描いた漫画家の著作物(著作権法2条1項1号)として法律上保護されます。そして、そのキャラクターがプリントされた洋服を着た人物やペットを撮影した写真のうち、そのキャラクターに関する部分は、写真に写りこんでいるのがキャラクターの全体であっても一部分であっても、やはり、著作物、あるいは二次的著作物(既存の著作物に新たな創作性を加えた物)として、このキャラクターを描いた漫画家の著作物として扱われます。
 著作者以外の人が、著作物を無断で複製することは許されず(著作権法21条)、これは複製されるのが著作物の一部分であっても、当該著作物の本質的部分の複製である限り変わらないと考えられています。
 このような著作者の権利は、著作権の中でも複製権と呼ばれていますが、お尋ねの件のようにキャラクターが移りこんだ写真を撮影し、これを雑誌の表紙とする場合、原則としてそのキャラクターを描いた漫画家の複製権を侵害することとなります。ただ、その写真に写されているキャラクターの服の中に占める割合が非常に小さいような場合は、そもそも複製と評価されず、複製権を侵害しないといえます。
 ですので、誰が見ても最初に漫画のキャラクターが飛び込んでくるような服の写真であれば、表紙とすることは許されませんが、よく見ないと分からないような一部分にすぎないようなものであれば、複製とまではいえず、表紙とすることも許されます。

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